二十三夜に魅せられて
東京・檜原(ひのはら)村の石塔石仏と各地の二十三夜塔を訪ねて
2013年1月31日木曜日
庚申塔 / 湯久保
庚申塔 湯久保講中
文化十酉十二月吉日
石灰石の自然石はおうとつが激しく、文字を彫る平面を確保するのが難しい。
急坂の登り口に、庚申像塔と廿三夜塔と並んで立つ。
文化十年は1813年。
2013年1月30日水曜日
庚申塔 / 本宿
(月 日) 庚申塔
享和三年亥正月日
山型(尖頂)角柱の文字塔で、春日神社脇に嘉永三年(1850)の廿三夜塔と並んで立っている。
上部に月と日が見える。享和三年は1803年。
江戸幕府も開かれて200年の頃。
2013年1月29日火曜日
庚申塔 / 下元郷
庚申塔 (灯籠)
明和四年九月吉日
覆屋の中に灯籠の庚申塔。傘が重なっているように見える。火をともす「火袋」の部分が壊れたのか、失なわれている。
竿の上部が折れているが、後ろ側に庚申の文字が見える。
庚申塔 / 大沢
庚申供養 (灯籠)
当処講中
宝暦十一歳九月吉日
観音寺の不動堂のかたわらに、稲荷社・疱瘡神社・愛宕社があったという。
この灯籠の向こう側だろうか。
向かって左は「百番供養」
宝暦11年は、1761年。
2013年1月27日日曜日
庚申塔 / 本宿
(青面金剛 像塔)
鈴木氏 坂本氏 野口氏 高橋氏
宝暦三酉天九月日
本宿吉祥寺の無縁墓の中にすっぽり収まっている。
合掌六臂。日・月も見える。下部に三猿あり。
村史の庚申塔リストには、吉祥寺に2基の記載があり、前出の1基は宝暦九年が読み取れたので、こちらが宝暦3年のものと思われる。
残念ながら塔の左右を見ることが出来ない。
2013年1月26日土曜日
庚申塔 / 白倉
(庚申塔 像塔)
奉納 施主 甚兵衛
文化十酉十二月吉日
大岳神社に二体並んでいる庚申塔の、向かって左側。
青面金剛像は合掌六臂。矛と法輪、弓や矢を持っている。
舟形後背。 文化十年は1813年。
2013年1月23日水曜日
庚申塔 / 白倉
(青面金剛 像塔)
元禄十二年卯八月二十四日
大岳神社本堂脇に、庚申が二体並ぶ。別の場所から持ち込まれたものか。
舟型で、青面金剛は合掌六臂。三猿像は向かって左から、口・耳・目。
月・日を捧げ持つ。下の手に持つのは、蛇と羂索か。
元禄十二年は1699年。
馬頭観世音 / 事貫
馬頭観世音
上岡 人里講中
安政四丁巳天十月如意珠日
新編武蔵風土記稿に、「當所(和田組)及事貫(コトヅラ)組上平組ヲ合シテ南谷人里(ヘンボリ)三組ト称ス」 とある。
安政四年丁巳(ひのと・み)は1857年。
2013年1月20日日曜日
馬頭観世音 / 日向平
施主 小泉九良兵衛
嘉永四亥十一月吉日
奈良時代のような風情ですが、嘉永四年は1851年。
ペリーが黒船でやってくる少し前。
2013年1月19日土曜日
馬頭観世音 / 笹野
馬頭観世音
田中氏
嘉永六丑年六月吉日
同じ時期に作られ一緒に並んでいる、3基の馬頭観音の3番目。
文字はそれぞれ草書体。同じ人の書と思われるが、同一原稿ではなさそう。
2013年1月17日木曜日
馬頭観世音 / 笹野
馬頭観世音 吉村伝兵衛
嘉永六丑年六月吉日
前回掲載と同じ時期に作られた馬頭観音、3基の二番目。
嘉永六年、1853年はペリー来航の年。
全体の形はバーバパパ型。
2013年1月16日水曜日
馬頭観世音 / 笹野
馬頭観世音 久保田権左衛門
嘉永六丑年六月吉祥日
文字塔で丸みを帯びた石にさらさらと彫ってある。
2013年1月13日日曜日
馬頭観世音 / 笹野
南無観世音菩薩
享保十巳九月吉日
馬頭観音の像塔。古いものは像塔が多い。新しくなると文字塔が増えてくるのは、流行や費用の都合でしょうか。
赤い前垂れや蔽いで、今でも大切に、信心されているのがわかります。享保十年は1725年。
馬頭観世音 / 笛吹
(月日雲) 馬頭観世音
願主 中村繁蔵
大正八年十二月
こちらも大正時代の馬頭観音。全体がオバQのような形。
2013年1月10日木曜日
馬頭観世音 / 笛吹
馬頭観世音
施主 小田良左衛門
大正八年八月建之
末広がりの大正八年八月は1919年。歯の形をした石碑。
2013年1月9日水曜日
馬頭観世音 / 笛吹
馬頭観世音
中村甚之丞建之
明治四十四年八月十五日
明治も終わりの頃、1911年。不平等条約がやっと改正された年と日本史で習ったが。
馬頭観世音 / 笛吹
馬頭両尊観世音 笛吹 中村清 ■
天保十四卯天四月上四日
両尊というのは、馬頭観音ともうひと方ということなのか、
あるいはこの塔が供養塔であるなら、二頭の馬をいうのか。
飼っていた・・・というか一緒に生きてきた馬たち。
天保十四年は1843年。
2013年1月8日火曜日
馬頭観世音 / 笛吹
(馬頭観音像)
笛吹村 中村利助
文政九戌年六月日
石仏事典には憤怒相や、三面、馬に跨ったものなどが見られるが、
檜原村にはやさしい雰囲気の馬頭観音が多い。
時が角を落としたのか・・・
文政九年は1826年。
2013年1月7日月曜日
馬頭観世音 / 笛吹
(馬頭観音像)
明和八卯天九月吉日
集落の入り口に、多くの石塔がならんでいる
明和八年は、1771年
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