二十三夜
明治二年巳八月日
石井氏
棡原(ゆづりはら)を縦断する県道上野原あきる野線の、棡原大橋そばから脇道に入る。林道のような感じで、車にも出会わず、熊に注意の看板が立っていて、道が違うのかと不安になる。
それでも進んでいくと、数軒の人家が見えた。登下(とっけ)地区。土壁のままの土蔵が並んでいる。一軒のお宅の庭に人の姿があったので、訪ねる。
「散歩がてら探してみましょう」と、案内していただいた。すぐそばの家の入り口に、小さな30センチほどの二十三夜塔が見つかる。明治のものだが素朴だ。 この辺りに、石井さんという苗字が多いようだ。
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